portage と entropy と
使ってみていて思ったんだけど、 emerge で入れたパッケージは entropy の方では認識されていないのな。てことは emerge してしまうと2重管理しないといけなくなってしまうわけで、これは困った。 entropy (equo) だけ使っておけってことかなぁ。
オーバーレイにあるパッケージを使ったりしたいんだけど、うまく entropy に認識させる方法はないものか。
とりあえず、 entropy のデータベースに emerge で入れたパッケージを認識させる方法は見つけた。
$ sudo equo database spmsync
equo --help すると出てくる。
ぐあ
間違えて Ctrl+R したら書いていた記事が消えた…。orz
Sabayon をインストールする
昨日紹介した Sabayon Linux をインストールする手順を書いておきます。と言っても、ふつーにインストールすれば日本語でなんとなく使える感じになるのですが、細かいところに手が届いていないため、その辺を補足しておく感じで。
インストールタイプを選ぶ
実はここが一番悩むところじゃないかと思います。
単純に書くだけで4種類、実は他にもオフィス用やら小さいのやらあります。 IntelCPU でも、デスクトップ用の Core シリーズやら Pentium シリーズの 64bit 命令を使って 64bit 版 Sabayon を使いたいと思うなら、 amd64 を選びます。 64bit であることのメリットは正直そんなにありません。 Windows の 32bit に対する 64bit 版みたいなものです。
最新版は 5.1-r1 です。
ダウンロードはミラーにあるサイトから行いますが、 DVD イメージなのでそこそこ大きいです。それよりも悩むのはこのミラーの同期がとれていないこと…日本だと理研がミラーサイトになっているんですが、今日現在最新版はまだ置いてありません。(苦笑) インストール直後にアップデートを行うので無理に最新版を使う必要はないですが、なんとも、ねぇ。
そんな今回は Sabayon_Linux_5.1-r1_amd64_K.iso を使うものとして説明していきます。末尾が『K』だと KDE で、『G』だと GNOME 版です…わかりにくいよね?w
インストールする
インストール作業自体は簡単です。
- DVD を入れる
- PC をブートする
- DVD から起動する
- Languages で Japanese (日本語) を選ぶ
- あとは適当に
インストールする場所やパーティションの切り方、ブートローダ (GRUB) のインストール有無やインストール場所を選択することもできます。自分の場合 HDD 1台目に Windows を、2台目に Linux を入れたかったのでその辺は少しいじったりしています。
- HDD 1台目
- HDD 2台目
こんな感じにして、 /dev/sdb1 に GRUB をインストール、 /dev/sda のマスターブートレコードには MBM を使って2段階ブートにしています。 PC をブートしたら1台目の HDD のブートローダである MBM が立ち上がって、その後好きな OS で起動できるようになっています。
もちろん GRUB にすべてをやらせてもいいんですが、色々いじるのに便利なのでこうしています。
↑ Configure advanced boot loader options にチェックを入れると、インストール場所を選べます。
起動して最新の状態にする
古い PC なら問題なく起動してグラフィカルな環境にログインできてしまうんじゃないかと思います。次に最新の状態にアップデートします。ビデオカードのドライバとかが原因で、グラフィカルな環境にログインできない場合もあります。それは後述。
グラフィカルな環境にログインできたなら
裏でアップデートチェックをかけてくれますが、インストールまではしてくれません。グラフィカルな環境を活用してアップデートするにはこんな感じでやります。 Ubuntu デスクトップの Synaptic みたいな感じでやれます。
- デスクトップの Sulfur アイコンから起動
- もしくは、 Alt+F2 をおしてコマンド実行から sulfur でも
- インストール時に設定した root のパスワードが要求されるので入れる
- 双眼鏡のマークがついた検索窓に 「entropy」 といれる
- entropy の横のチェックボックスにチェックを入れてアップグレード対象にする
- Installation やら Preferences あたりからボタンを押す
- Sulfur を再起動する
- Upgrade を押すとアップグレード対象パッケージが出るので、チェックいれてアップグレードする
- 再起動する
最初から全部いっぺんにアップグレードしてしまっても大丈夫だと思いますが、念のため最初に entropy システムだけをアップデートして、その後すべてをアップデートするようにしています。
やってみるとわかりますが結構面倒くさいです。ターミナル開いて下記のグラフィカルじゃない方をやる方が個人的にはおすすめ。
グラフィカルな環境にログインできなかったら
コンソールからアップデートかけます。
$ sudo equo update $ sudo equo install entropy $ source /etc/profile $ sudo env-update $ sudo equo update $ sudo equo upgrade
1行目…パッケージリストの更新
2行目…パッケージ管理システムの更新
3・4行目…更新を反映 (不要かも)
5行目…パッケージ管理システムを更新したので、念のためリストを最更新
6行目…インストール済みパッケージをすべて更新
グラフィカルな Sulfur (Entropy) が Synaptic なら、こっちは apt-get ですかね。終わったら再起動します。
日本語環境を整える
これだけでは不十分です。日本語フォントを入れます。Sulfur を起動してグラフィカルな感じでやるなり、コンソールから equo でやるなり、好きなようにやるといいと思います。おすすめはこの辺。
- media-fonts/vlgothic
- media-fonts/fs-font
- media-fonts/ipamonafont
- media-fonts/aquafont 関連
- media-fonts/mikachan-font 関連
自分は Japanese とか書いてあるフォントは全部入れましたが。
それから、日本語変換用の FEP がはいっていないので、インストールします。
SCIM を使うための環境変数を書きます。 ~/.xprofile というファイルを開いて以下の環境変数を与えます。
## scim export GTK_IM_MODULE=scim export QT_IM_MODULE=scim export XMODIFIERS="@im=SCIM"
最後に、スタートメニューのコンピュータのところにある KDE 環境設定の自動起動に scim -d というコマンドを追加します。そしてログアウトしてログインしなおすと、ずいぶんましな感じになると思います。 SCIM の起動が Ctrl+Space なのが気に入らなければ、タスクバーにある SCIM のアイコンを右クリックして設定をいじると変わります。
SCIM+Antyh で動かなければ、 emerge scim-anthy すれば OK なはず。
Sabayon インストール おまけ
インストールのおまけ。個人的におすすめ。
- 英語環境でインストールしてアップデートまでする
- KDE の環境設定で、キーボードに JP キーボードを追加、デフォルトにする
- /etc/conf.d/keymaps を編集、 KEYMAP="jp106" に書き換え
- /etc/init.d/keymaps restart
- /etc/locale.gen に ja_JP.UTF-8 を追加
- locale-gen
- env-update
- kde-base/kde-l10n とフォントと SCIM もろもろをインストール
- ~/.xprofile を編集、LANG と LC_ALL に ja_JP.UTF-8 をセット
- ついでに SCIM の設定もやっておく
- ログアウト & ログイン
- KDE の環境設定で、言語に日本語を追加
- ログアウト & ログイン
もしくは
- 日本語環境でインストールしてアップデートまでする
- /etc/locale.gen に en_US.UTF-8 があるのを確認、なければ書く
- /etc/env.d/02locale を en_US.UTF-8 に変更
- env-update リブートの方がいいかも
- フォントと SCIM もろもろのインストール
- ~/.xprofile を編集
- ログアウト & ログイン
でもたぶんいける。
グローバルは en_US.UTF-8 で、自分が使うときだけ ja_JP.UTF-8 な環境が出来上がる。システムログに日本語が混ざらないので、コンソールからログを見るのにはコッチのほうが便利。